渋谷・丸の内の名店「VIRON」の牛尾シェフによるスペシャルレッスン
バゲット・トラディショナル ~ 作り方とポイント
分割
- 冷蔵庫でひと晩発酵をさせたら分割を行なう。
- 打ち粉をした台に生地を優しく取り出し、生地の形を四角整える。(この時は無理に引っ張らない)
- カードで140gずつ分割して丸める。
- 生地を30分休ませる。
ここがポイント
- 生地温度が10℃以上で分割を開始。
- 手粉は必要に応じて使うこと。粉はカードで分割した面(新しい生地が顔を出して最もベタつく)を中心につけること。ただし、使い過ぎはNG。でも、どうしても最初は手粉が多くなりますが、これも慣れです。繰り返し作って慣れることが大事です。
- 分割後、作業中にもどんどん生地の発酵が進んでいきます。これからの作業は手際よく進めていくこと。
- 分割の際に出る半端な生地は、次の生地を取る際に加えながら分割していく。
- 生地にはできるだけストレスを与えないように、必要以上に触らないこと。
- 分割後、生地を丸める時はくるりと1回巻くような感じで丸める。
- 丸めた生地はパンマットに乗せて、マットで覆い、生地の乾燥し過ぎを防ぐ。
成形
- 生地を軽く手で押さえてから麺棒でガスを抜きながら長方形に伸ばす。
- 生地を手前から1/3を折り返して重ね、更にその生地の上に重ねるように奥側から折る。
- 更に奥側から半分に折り、合わせ目を手のひらで押さえてとじる。
- 生地を転がすようにして長さ20cmに整える。
ここがポイント
- ガス抜きをしっかりと行なう。生地はあまり触らないようにと思い込んでいましたが、この粉を使う場合はここでしっかりとガス抜きをしてください。レッスンでは手のひらでパンパンを叩きながらガスを抜く技を見せていただきました。見るとやるとでは大違いでここは難しい作業です。
- ただし、リスドォルのような小麦粉は逆にガスを残しておくことが必要です。タンパク量の多いアメリカ、カナダ産の小麦粉は引きが強いため、グルテン同士がしっかりとつながっているのでガス(水蒸気)が抜けず目の詰まった内相になってしまう。
- 生地を伸ばすときは無理に引っ張らずに優しく転がすようにすると自然と伸びていきます。
発酵
- パンマットに畝を作って乗せて、室温で20~30分最終発酵を取る。
- 発酵後、オーブンシートに移して斜めにクープを3本入れる。
ここがポイント
- クープは良く切れるカミソリを使って、生地に対して平行に長めに入れる。
焼成
- 240℃のオーブンで20分焼けば出来上がり。
ここがポイント
- オーブンはしっかりと余熱をしておくこと。
- 蒸気が出るオーブンならいうことは無いが、出ない場合は天板の空いている所へ小さな容器にお湯を入れたものを置いてやるとよい。
- 焼く前に生地の表面に霧を吹いておく。
- ハードブレッド特有の蜂の巣状の気泡は下からの熱で一気に中の水分を膨らませることで出来ます。
- 生地が過発酵になると焼き色が付かない。
あると便利な道具
- クープナイフ
- パンマット
- パニムール
美味しい食べ方
ここがポイント
- 焼き立てよりも「冷め立て」が美味しい。フランスパンは粗熱が取れて冷めた時が一番美味しいです。パンはオーブンから取り出してから冷めるまでの間に発酵臭やイースト臭などイヤな臭いが抜けて、小麦粉のイイ香りが引き立つようになります。
- 湿気は禁物です。焼いたその日のうちに食べましょう。食べきれないパンは、冷凍保存してください。ビニール袋はに入れると台無しです。牛尾シェフいわく、ビニール袋は「バゲットの棺おけ」・・・(^^;
- 冷凍したパンは20分ほど自然解凍してから、アルミ箔で軽く覆ってからオーブントースターで焼いてください。電子レンジはNGです。
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